静寂を破り耳にした歌声はいったい

By: | Post date: 2017年2月15日 | Comments: コメントはまだありません
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霊安室へ

その日はとにかく、

私はとても疲れていました。

 

葬儀屋の仕事は書忙しいときと暇なときの予測がつくわけもありません。

ときには、
天使が降りてきたようにお葬式がなかったり、
はたまた悪魔がやってきたように立て続けにあったりします。

ビジネス的には、
皮肉にも逆になってしまいますが……。

その日は、
ちょうど”悪魔の日“でした。

霊安室へ

私は一件お葬式を済ませて、
一息つく暇もなく、
ある病院にご遮休をお迎えにあがりました。

お亡くなりになった方は、
帥代の女性で、
今のご時世ではまだ若すぎる死といえますが、
長い間病んでいたということで、
ある牌度〃ご覚悟“があったようです。

電話日のご家族の声はとてもしっかりとしていました。

ですから、
私は内心ほっとして、
少しいつもより気がぬけていたのだと思います。

病院側がご遺体の処慨を終えるまで、
私はご遺体とご家族を霊安室で待っていました。

ここの病院の霊安室は地下1階。

霊安室1霊安室2、
霊安室3と並んだなかの、
その日はたしか、
2だったと思います。

時計を見ると、
夕方の6時を過ぎたところ。

冬になりかけて、
そろそろ日が落ちるのも早くなりはじめていましたから、
外はすっかり暗くなりぐっと気温も落ちていました。

もっとも、
ここには外の光など入りようはないのですから、
昼だろうが、
夜だろうが、
変わりはしません。

仏壇があるばかりのガランとした霊安室は、
もはや時間も季節もないように感じられ、
蛍光灯の川かりはあっても、
いつもなんとなく暗く、
ひんやりとしています。

(随分と待たせる……)指定された時間はとっくに過ぎていました。

パイプいすに深く腰を下ろし、
ただひとり、
静けさに身をまかせていると、
しだいにまぶたが重くなり、
「寝ちゃいけない」と思いながらも、
うつらうつらとしてきました。

私は川を川じていましたが、
完全に寝たわけではなく、
半ば寝て、
半ば起きている状態だったと思います。

りやんせ……通りやんせ……ささやくような、
ひそやかな声でした。

ゆっくりとした風にのせられてやっと私の耳にたどりついたかのように、
小さな、
小さな、
歌声でした。

子供 さけぶ

 
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